阿達慶くんに救われたオタクの話 〜東西シナジーを見て〜
阿達くんを初めて見つけたのは2021年のことだった。
私は社会人1年目、地元でも大学時代を過ごした土地でもない、全く新しい場所で1人で新生活をスタートさせたときだった。
右も左も分からないまま仕事に忙殺され、ひたすらアイドルに救われる日々。
そんなとき、たまたま阿達くんのIsland TVを見た。
阿達くんの同期だった、とあるクリームソーダを作る系ジュニア(伝わる人いるのか)をひっそり追っていた時にふと目にしたのが最初だったように思う。
自分のツイートを遡ると、私の初めての阿達くん関連の呟きは『初めての写真発売に興奮がさめやらぬ阿達』という動画の感想から始まっていた。多分これでやられたんだろうと推測される。いや覚えてないのかよという感じだが、とにかく仕事でしんどかったので許されたい。
Island TVは、地方に住む私にとっては特にありがたいものだった。
多ステ勢は知らないが、舞台やコンサートへ普通に1回だけ行くオタクにとってはバックにいるジュニアって相当意識を向けていないと見られないし、ましてや名札を付けているわけでもないので顔と名前が一致しないことが多々あった。
特に無所属(グループを組んでいないジュニアのこと。無所ともいう。発音は刑務所の略称と一緒。なんか治安悪いよね)のメンツは、Island TVを見始めるまでは見かけるタイミングがほぼなかった。
今や死語となったNHKのジュニア専門番組『ザ少年倶楽部(通称:少クラ)』にもほとんど出なかったため、名前さえ知らないジュニアがほとんど。
それがIsland TVでどのジュニアも等しく動画をアップできるようになってからはガンガン流れてくるようになった。
そして私は時折気になった動画を見ては、「こんなジュニアがいるんだな〜」とだんだん無所に詳しくなっていっていた。
そんなときに一番最初に見つけたのが"クリエC"だったんだけれども、まあ今は置いておこう。
前述した阿達くんの動画は、ジャニショでの初めての写真発売の喜びを笑顔で語り、可愛い顔でオタクへフォトイートを勧めていた。
おもしれぇアイドル…と思ったのと同時に、めちゃくちゃ真面目な人だなと思った。
彼は一つ一つの仕事が決まるたびに工夫を凝らした動画を撮ってしっかりテロップまで入れてアピールしていた。
これまた退所してしまった子だけれども、2人の名前を一文字ずつ取って自分たちでコンビ名を作ってダンス動画を撮っているのを見たときには、単なる真面目な人ではなくちゃんと戦略的なアイドルなんだなと震えたのを覚えている。
阿達くんはずーっと真摯にアイドル業と向き合い続けていた。
気になり始めた私は、阿達くんのIsland TVを必ず見るようになった。
少しずつ努力で知名度を上げていった彼だったけれども、ずっと少クラには出られなかった。
2019年入所組は阿達くん以外にも個人的に輝いてるなと思う人がたくさんいたのだけれども、大してフィーチャーされずやきもきした。
そんなとき、キスマイの2022年のツアーバックに阿達くんが出ることが発表される。
ありがたいことに事前にジュニアが発表されるスタイルだったため、一般発売で席は上の方だったもののチケットを手に入れられた。
初の阿達慶くん最高だった!!!テレビでもほぼ分からないから初めてじっくりパフォーマンス見れたよ〜!表情管理バッチリで踊る慶くん可愛くて、しゃかりきダンスにときめきました。阿達慶は沼です。はぁ〜慶くん推そう…
— こん (@yu_yamiiii) 2022年6月3日
踊り方もめちゃくちゃ見つけやすくて良かった〜
はよマイク持ってくれ〜〜
阿達慶のことこんなに好きだったんだ…って思うくらいかなり多くの時間慶くん探してたな…
— こん (@yu_yamiiii) 2022年6月3日
この呟きを見るに、どうやら私はここで本格的に落とされたらしい。
私はアイドルという仕事への想いが強いタイプの人が大好きだから、あの高速ファンサとか、目立ってやる!楽しんでやる!っていうダンスとか、こまめに動画あげるマメなところとか、いつでも綺麗に笑うところとか、阿達慶のそういうとこ見る度に好きだなぁと思う
— こん (@yu_yamiiii) 2022年6月6日
数日後も激重感情爆発させてる。まんまとしてやられたわけですわ。
✳︎
阿達くんはWUの『負けたくないこと』というテーマのインタビューで、オタクの脳内に理想の"阿達慶"が存在していることを理解した上で「それを上回っていたい」と言っていた。
私はこれを読んだ時、まだ10代でこの達観した姿勢へ行き着いたのかと舌を巻いた。
阿達くんについてファンが得られる情報は限られていたからこそ理想ばかりが膨らんでしまうのは避けられない中で、その乖離に憤りを感じたり諦めることなく、ひたすら真っ直ぐに「超えたい」とこちら側に寄り添いつつ努力する阿達慶のことを推さない理由なんてないなと思った。
私が個人的に一番思い出に残っているIsland TVは、『阿達の元気をあげます』という動画。
「今つらい人、大変な人、頑張ってる人、そんなあなたに!つらいのつらいの〜どっかに飛んでいけ!」「これで、あなたのつらい気持ちも少しどっかに飛んで行きました」のあと、頭に洗面器が飛んでくるというもの。
(…文字にするとね!伝わんないと思うんだけど!とにかく可愛いのね!)
これを見たとき、「いや〜、アイドル性はもちろんのことオチまで完璧だな!」と思ったのと同時に、ぽろぽろ泣いた。
なぜならば、このとき私はタイムリーでコロナにかかっていたから。
6畳の狭い一人暮らしの部屋で味覚も嗅覚もなくなってしまい、咳で肺がなくなるんじゃないか、熱で身体が溶けるんじゃないか、ここで死んでも誰にも見つけてもらえないまま数日が経ってしまうんじゃないかと思いながら毎日泣いていた。
だから、阿達くんがあのアイドルスマイルでシンプルな応援をしてくれた動画を見て、大人なのに本当に救われてわんわん泣いた。
小学生の時からずっとドルオタだけど、文字通り一番"救われた"のはこの動画だと思う。
✳︎
阿達くんの映像や情報は決して多いとは言えなかったし、特にパフォーマンスはほとんど見られなかったから、何回かバックで出た音楽番組を何度も何度も見た。
ジャニアイのDVDもそう。
しゃかりきに踊る阿達くんは後ろでもちゃんと見つけられた。
ただ、阿達くんが映るシーンはほとんどなくて、正直歯痒さもあった。
でもそんなオタクの感情を吹き飛ばすように、阿達くんは自分の力で仕事を掴み取り続けた。
ドラマ『つまらない住宅地のすべての家』や『ガーすけと桜の子』『Endless SHOCK』など、少しずつ露出が増えていった。
阿達くんはいつだって「マイクを持ちたい」「もっと前の方に行きたい」って願望を口に出しながら、「応援してくれている方に、少しでも不安な気持ちにさせないようなアイドルを目指していきます」と言い続けてくれる。
プロフィールの趣味が『ファンレターを書いてくれた人の気持ちになって読むこと』になっていたときはあまりの眩しさに目眩がした。遠征に行くときはファンレターを持参するらしい。どこまでアイドル性が高いんだ。
初めてのブログもようやく出番が回ってきた。
思った通り長文で、思いの丈をたっぷり綴ってくれていて大好きが増した。
SHOCKが情報局でもカード枠でも全然当たらなくて見られなかったのは今でも悔しいけど、ガーすけと桜の子でサクラという役柄を全力で演じる阿達くんが見られて本当に嬉しかった。
阿達くんがフィーチャーされている、喋って動いて目立っていることにずっと心が震えていた。
✳︎
そんな中、クリームソーダの同期の彼が退所した。
数年経っても無所属の状況は変わらず、辞めていく人が後を絶たなかった。
このとき阿達くんがアップしてくれた『新生活頑張ってね。』という動画で、名指しはしていなかったけれど『僕はずっと、ここから応援しています』と言っていた。
深読みすぎるかもしれないけれど、"ずっと"に並々ならぬ覚悟がじんわり滲んでいると思った。
阿達くんは、この事務所で理想とするアイドルになるという意志がブレることは今まで一度もなかったように思う。
口だけじゃなく行動で示し続けてファンを増やしていくさまはずっと頼もしくて、とにかく安心して応援できた。
ジュニアが勢揃いした2023年の『わっしょいCAMP』というライブでは、出ない場面も多くてやっぱり歯痒かったけれども、東京ドームで、阿達くんが尊敬するケンティーの『CANDY』をマイクを持って歌っている姿が見られて嬉しかった。
8:06〜 阿達くんが尊敬するケンティーに、"推し" "逸材"と言われていて泣くかと思った。
ライブ中、隣にいたチビジュの頭ポンポンしてたりハイタッチしたり可愛がってる姿はめちゃくちゃ可愛かったし、一瞬も気を抜かない綺麗なダンスも表情管理も高速ファンサもどんどん進化していて夢中で見た。
次はもっと近くで、もっといっぱい阿達くんの姿が見たいという欲がさらに高まった。
毎年Island TVでアップしてくれていた誕生日動画の17歳になったときのものでは、『僕が幸せでいるために、ファンのみんなを幸せにしたい』と自分軸でファンに愛を伝えていて、阿達くんはどこまでも素敵なアイドルだと思った。
✳︎
阿達くんは、この少し前くらいからかな、千井野くんと一緒に動くことを活発にしていて、千井野くんがなんとなくでタイトルにつけた『あだちいの』をコンビ名として2人で動画をアップしていた。
https://vt.tiktok.com/ZS6FsVsMW/
シンメ文化が根強い事務所の中で、1人よりコンビが強いことを理解した上で、同志を見つけて2人で動いてくれることがとても嬉しかった。
仕事だけでなく、プライベートでもプレゼントを送りあったり一緒に遊びにいったり頻繁に連絡を取っている仲だということを知った時は、驚きとともにワクワクが増したことを覚えている。
あだちいのの進化は止まらず、2024年に入ってからは特に露出が増えた。
2人で雑誌に呼ばれたり、一緒に舞台『トンデモ・ピーターパン』に出たりした。
最近は出ている雑誌が多すぎて追えなくなりそうで嬉しい悲鳴をあげている。
そしてこの冬、2人は東西ジュニアのコンサート『東西シナジー』に東の代表としてメインを張った。
ジュニア全体としてはいろいろと不穏な空気が流れている中だったから多種多様な意見が飛び交っていたが、私は阿達くんがメインでアイドルとしてステージに立つことがとにかく嬉しかった。もうそれだけ。
阿達くんの歌声はほとんど聴いたことがなかったし、メインで踊っているのを見られたのはわっしょいとスカパーの『ジュニランNEO』くらいだったから、ようやくちゃんと"アイドル"をしている姿をガッツリ見られる!と思った。
オリックス劇場か…当たるかな…と思っていたら、当選。
当たっただけで泣きそうだった。
この文章は、東西シナジーを見てからすぐに書いている。
だから、ほくほくの感想をここに置いておく。

とにかく、あだちいの2人とも輝いていた。
関西と協力しながらちびっ子たちを引っ張ってステージを成り立たせていた。
シンメで踊り、背中合わせで歌る2人を見て私は泣きそうだった。
それと同時に、ああすぐにマイク持つって思ってたな、入所して5年以上経ってるの遅すぎるな、ようやくアイドルとしての2人の本当のスタートラインが来たとすら言えるな、でもまだグループじゃないんだよな、とかいろんな感情が溢れた。
でも何よりも、今の2人だからこそ、きっとこの輝きを放っているんだと思った。
目の前で眩しいあだちいの、それだけが全て。
インタビューによると、阿達くんは仕事をほとんどオーディションで決めてきたらしい。
千井野くんは、まだ自分も幼いのにちびっ子たちの面倒見るお兄ちゃんの役割をやり続けていた。
2人とも事務所のプッシュなんてなかったに等しいのに、"あだちいの"としてセルフブランディングしながらSNSを真面目にやって、着実にファンを増やし続けた。
そんな風に自分たちの力で這い上がった2人が、いま着実に結果を残している。
ああ、アイドルとしてなんて美しいんだろうと思った。
シンメとしてステージに立つ2人を見ていれば、これまでの全ては2人の未来の輝きのための困難だったんだと確証が持てるくらい眩しかった。
ここからは特に私の単なる個人的な思い出なんだけども、東西シナジー前日に何を伝えようか考えに考えた結果、『阿達くんは最高のアイドル!』なんてクサい団扇を作った。とにかく感謝を伝えたかった。
そしたら、これまで行けなかった現場ぜーんぶ清算するみたいに1階3列目の座席だった。
阿達くんが初めてメインでパフォーマンスする姿を近くでいっぱい目に焼き付けられて、本当に幸せだった。
しかも団扇を見て微笑んでくれて、ファンサまでくれた。
阿達くんがたくさんファンサをしているのを東京ドームで微笑ましく、しかしながらちょっと羨ましいなと思いながら眺めていたので膝から崩れ落ちそうだった。
なんか改めて、ああ、私は年下のこの強くてひたすら輝くアイドルに救われてきたんだと思ったし、ずっと好きでいて良かったなって思った。
MCでは、
阿達「あなたの1日を最高にします!Have a nice〜?」
オタク『ケーイ!』
千井野「お好み焼き(食べ物の名前が入るっぽい)おいちいの〜」
オタク『まんぷくうと〜〜!』
とかいうコールアンドレスポンスもできてて、あだちいのは本当にアイドルなんだって当たり前のことを噛み締めた。
阿達くんのことを目を凝らして探さなくたって見つけられて、阿達くんの歌声がたくさん聴こえて、阿達くんが一番キラキラした衣装を着て真ん中で踊ってて、シンメの千井野くんとあだちいので背中合わせで歌ってた。
ああこれから明るい未来しか待ってないやって思った。
✳︎
2023年の夏、他のメンバーがサマステに出ている中なぜか出演がなかった阿達くんが、映画『リライト』の撮影をしていたということが最近解禁された。
これは単なる青春映画ではないらしいし、タイムリープものは外さない上田さんの脚本で、かなり期待している。
阿達くんは、この役もオーディションで勝ち取ったらしい。
⋰
— 映画『リライト』2025年初夏公開🕐 (@Rewrite_movie) 2024年12月19日
🕐『#映画リライト』
𝟐𝟎𝟐𝟓初夏公開🎬
⋱
美雪役 #池田エライザ さん
保彦役 #阿達慶 さんを、#松居大悟 監督が起用した理由とは❓@daradaradayo pic.twitter.com/IC3nvPOZrU
松尾監督の起用理由に、"オーディションを終えた時に、みんなが阿達さんを好きになっていて、また会いたくなっていて。" とある。
阿達くんが評価されて大役を掴んでいたことが嬉しくてたまらなかった。
自分でいっぱい種を蒔いて、育てて、太陽の光を集めて花を咲かせる人。
2025年はきっともっと阿達慶への追い風が吹く。
✳︎
阿達くんは常に自分のアイドルとしての在り方を言葉にして伝え続けてくれていたから、プッシュされない歯痒さは何度も感じつつも、不安は一度も感じたことがない。
行けない人のこともちゃんと気にかけてくれていた。視野が広くて優しいアイドル。
誰も取りこぼすまいとこちらへ向き合ってくれる姿勢のおかげで、私は今でも阿達担としてのんびり楽しくやれているし、きっとこれから新しくファンになる人たちも同じ気持ちで応援していくんじゃないかな思っている。
次はSHOWbiz!
いろいろあるだろうけど、有明でもアイドル・阿達慶のパフォーマンスをたくさん見られたら嬉しい。千井野くんと一緒だったらもっと嬉しいし、念願のグループを組んだら泣き崩れる自信がある。
いつもありがとう阿達くん!
応援しててずっと楽しいよ。
これからもたくさん夢を叶えてね。
改めて伝えたい、君は最高のアイドルだよ!