雪、ときどき嵐

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GARNET OPERAで横原悠毅さんに魂を抜かれちまったんだ

 

聞いてください。

 

 

 

GARNET OPERA、とんでもねェよ…

 

 

横原くんの器用さと賢さと振り幅のデカさを知った。

観劇後、放心状態になって暫く動けなかったくらい魂を抜かれてしまった。
横原くんってやっぱり凄まじく魅力的なエンターテイナーだよ。

アイツぁ、ヤベェ(アイツって言うな)。


1回しか観劇できなかったのが悔しい。あと5回は見たい。そもそも、作品として面白いから何度見ても飽きないと思う。

記憶は曖昧なのだが、感想をしっかりと書き記しておきたいと思う。

 

※以下、ネタバレあり

 

まず、こちらがあらすじ↓

 時は戦国時代。人の命は軽く、生きるのに困難な世。
そんな戦国の世も、時に残虐ともいえる武力を持つ魔王・信長率いる織田軍団によって天下布武が進んでいた。 
ある日、各地に散らばり主命に邁進する配下に魔王・信長より招集がかけられる。後の太閤豊臣秀吉こと木下藤吉郎
織田軍筆頭・明智光秀、徳川300年の祖・徳川家康、信長の居城安土に続々と集まる織田軍団。そしてそこには敵である
戦国最強・上杉謙信、常勝武田軍を率いる武田勝頼、日の本一の武士・真田幸村らも加わっていく。 
一触即発、不穏な空気が漂う中、魔王・信長が一喝
「せっかく集まったんだゲームしようぜ」 一同の前に置かれる龍の刻印が記された宝箱。この宝箱を開ける鍵は参加者の持つそれぞれの宝。魔王・信長も参加する戦国オールスターによる宝の争奪戦!
主君の参加でゲームに勝つことを半ばあきらめる藤吉郎、主君の真意を探ろうとする光秀、織田憎しで燃え上がる勝頼、それをけしかける謙信。それぞれの思惑などお構いなしに魔王・信長はゲームの開始を宣言する。 「楽しめよ。・・・・・・・・但し、本気でな。」

(公式サイトより)

ABOUT | 舞台『GARNET OPERA』公式サイト

 

このサイトに、より詳しいあらすじあり。
写真もあるから見てくれ(かっっっっっこいいので)↓

 

theatertainment.jp

 

 

「戦国」「ゲーム」というワードを見て、私は

 

 

「は…?」

 

 

と思いながら劇場へ向かった。


武士が皆でスマブラするんか?桃鉄か?それともなんだ?(大失礼)


だが、蓋を開けてみればそのゲームとは、本当の戦のことだったわけだ。
…いや、そりゃそうだよな。武士のやることといったら闘いだよな。

 

 

最初は「信長さんは何をおっしゃっているのですか?」となるのだが、見ていくうちに、この作品独特の史実とファンタジーが入り交じる感覚にのめり込んでしまう。

 

登場人物それぞれがかなりデフォルメされていて、キャラがはっきり立っている。

たとえば、信長は食えない魔王、藤吉郎はおどおどしていて可愛らしい臣下、光秀は優秀で非の打ち所のない男、謙信は飄々としたイケおじ…みたいな。
これが結構分かりやすくて、歴史が分からない人でもかなり楽しめるようになっていたと思う。

そしてライティングがころころと変化したり、セットに映像が映ったりと、2.5次元舞台っぽい派手な演出があるから見ていて面白かった。

 

 

そしてラストにかけて観客の予想を裏切ってくる展開が、

本能寺の変で信長を討ったのは明智光秀ではなく豊臣秀吉であった』

という解釈である。(秀吉とともに徳川家康真田幸村も信長討伐に加わっている描写だった)

石山本願寺顕如と禁断の恋に堕ちた末、自ら手にかけてしまった光秀からの、「歴史上では俺がやったことにするから」という言葉…(脚本をしっかり覚えていないのでニュアンスで失礼します)。
光秀は恐らく、藤吉郎(秀吉)に勝てないことを分かっていたのではないだろうか。信長からの期待を1番に背負っているのは藤吉郎だと。
そこで、藤吉郎の背を押した光秀の勇ましさたるや。

ここから、藤吉郎の話をしたい。

信長と藤吉郎で印象的なシーンがある。
信長は藤吉郎に雨に打たれさせながら、「天は国」「雨は槍」「立っていられるか?」と問う。
藤吉郎は天を仰ぎながら、雨という槍を全身で受け止める。「無理です!」と結局倒れてしまうのだけれども、藤吉郎は後ろからその様子を見ていた光秀より、長い時間その場に足をつけていたのだ。


藤吉郎は、とにかく真っ直ぐに信長のことを尊敬している。だからこそ苦悶の末「俺を超えてみろ」という信長の想いに、真っ直ぐな感情のまま応えて彼を討った。
八重にプロポーズをするシーンも、勢いよく地に頭を付けて「結婚してください!」と叫ぶ。「この国を大きくしたい気持ちは、信長さんよりも大きい!」と、ひたすら真っ直ぐだった。

 

この作品の藤吉郎は、とても幼く描かれているように感じる。「すみません!すみません!!」とたくさん謝ってしまう藤吉郎へ、信長は「簡単に謝るな、つまらん男になるぞ」と言うシーンもあるくらいだ。
だからこそ、そんな子供のような無邪気さを持った藤吉郎が、最後に信長を討つところに、とてつもない人間の恐ろしさを感じるのである。
戦国の世の冷酷さ、主と臣下の関係値、天下論…ファンタジーと入り交じりながら、いろんな物語が見えてくる。

この作品の主役は信長だが、実は藤吉郎の物語なのかもしれないと思った。

 

 

 

…んでね?

 

んで、この藤吉郎を演じているのが、横原くんなわけですよ。

ストーリーはもちろんなんだけど、横原くんの活躍っぷりにも涙が止まりませんでした。

いやほんと横原くんってさァ!いやぁマジで最高だよね!!!!(さっきまであんな滔々と語ったくせに突然語彙力失うやん)

 

ということで、横原くんの演技について、以下3つまとめていこう!

 


1. おま、可愛いもできるんか…

 

はい、これね。横原くんって可愛い感じのイメージがあまりないように思う。グループでいえば基くんとか奏くんとかが可愛いを担当することが多いし、横原くんって天邪鬼で結構すましてるし。
そんな横原くん演じる藤吉郎、なんと、とてつもなく可愛い。かわいいんだよ!ウワーー!!かわいーーーー!!!(1500000dB)


草履を暖めているシーンからもう可愛い。勝家さんに「(お市との結婚は)嬉しいくせに〜!」とからかいに行くところも、足利将軍の烏帽子をぽすぽすしてるところも、表情をころころ変えるところも、アドリブの「犬派?猫派?」に対して「猫派!犬猿の仲だからな」、はい可愛い、一挙手一投足可愛いで出来てる。
いやでも知ってんだよな、横原くんが計算高い"可愛い"も出来ちゃうってことはこちとら知ってんだよ、可愛いキャラではないけれども過去にも時折オタクにぶち刺さる可愛いをかましてきてたことには気づいてる、だがしかし演技でここまで可愛らしい感じを出せるんだな…と思ったらやっぱり横原くんって賢いなぁ狡いなぁクソォめちゃくちゃ好きだなぁと思いましたね、ええ(キモ早口)。
ニュータイプ横原くんを知りました。横原くんってやっぱ最高。カッコよくてかわいいね。

 

 

2. 声が良い

 

声、デケェ〜!!
よく通る声。歌舞伎のときに断トツで聞こえたしコンサートの時にも大きいなぁと思ってたけど、それにしてもよく通る。
慟哭の表現は、鬼気迫るものがあった。地響きみたいな声。秀吉の覚悟まで伝わってくる演技だったな。
そして間が良かった。コメディの部分もあるのでセリフのテンポ感が大切なのだけれども、横原くんのセンスが光っていて眩しかった…。
私は舞台評論家ではないから細かいことはよく分からないのだけれども、違和感を感じるタイミングが1つも無かった。初めての外部舞台、というか初めての本格的な演技をした人のものとは思えない演技だった。

 

 

3. 表情のニュアンスが細かい

雨に打たれているシーンで一番感じたのだけれど、細かく表情を変えていくところにすごくグッときた。
単に感情を爆発させるだけではなくて、口元を震わせたり、目元に力を込めたり、じんわりと変化させていくのが器用だなと思った。
表情も声も、元からのセンスなのか細かく計算しているものなのか演出なのかは分からないけれど、ずーっと見ていたくなる演技だった。
横原くんは、演者としてすごく魅力的な人だなと改めて感じた。

 

 


…ってな感じで。

 

たった1回じゃ足りん。あと5回は見ないと作品も横原くんの演技も咀嚼しきれん。
それくらい凄まじい舞台だった。カロリー高かった。

主演の越岡くん、穏やかなイメージだったからあんな残忍な信長を演じてたの新しかったな。『うつけもの』のイメージにぴったりな演技だった。お濃とのシーンは涙ぐんでしまった。「お前がいない人生などつまらん」、ここに信長の素直ではないが紛れもない愛が詰まっていた。

キャストの皆さん声が良くて、ずっと目だけでなくお耳も幸せだった。信長とお濃には舞のシーンもあって、惚れ惚れしたなぁ。

殺陣も見応えたっぷりだった。何手あるんですか!?というくらい殺陣、殺陣、殺陣…。鮮やかな剣さばきは素晴らしかった。

もう1回見たい…。

 

そして何よりも、今回GARNET OPERAを見て、改めて横原くんのいろんな演技がもっと見たいと思った。舞台でも映像でもきっと映えるお芝居をする人だと思う。
横原くんから滲み出る、あの掴めない感じとか飄々とした感じとか、はたまた可愛いもカッコイイもできる器用さとか、そういうものってきっと役者として昇華させていく度にすごく光るんじゃないかなと思っている。
こんなに素晴らしいものを持ち合わせていながら、26歳でようやく初外部舞台なの勿体ないなぁと思ったりもしたけど、たぶんそれだけ歳を重ねた上での初舞台だったからこそ見れた姿だったんだとも思う。
いろんな場所でさらに経験を積んでいって、いずれは横原くんを作品で見ない日はないっていう未来が来る気がする。
横原くんってやっぱり面白いアイドル。
もっともっと応援したくなったし、これからがすごくすごく楽しみ!

 

 

…あと今回分かったことがもう1つ。

 

 

 


『EXシアターの椅子はマジで腰と尻がやられるから気をつけろ』

 

 

 

以上!