雪、ときどき嵐

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桃源郷という場所があるならば、きっとこんな景色なんだろう【Snow Man 兼 IMPACTors担による 滝沢歌舞伎ZERO2021 4/10 夜 レポ】

 

滝沢歌舞伎ZERO2021を観劇してきた。
2020でSnow Manがまた来年も座長でIMPACTorsも出ると発表された時から絶対に行きたいと思っていた。
7時間51分ノンストップで電話をかけ続けたのちに手に入れたチケット。
(頼むから松竹さんは受付人数を30倍くらいに増やして欲しい。チケット値上げしていいから秒で売り切れるようにして欲しい。ノイローゼになりそうだったし、取れたからいいものの取れなかったら確実に死んでた。死ぬどころの騒ぎじゃないと思うもうほんっとに半泣きだった。)
でもどうにかこうにかチケットを手に入れ、私は新橋演舞場に行くことができた。

16:52 着席。3階席、エッ普通に近いよ?ドーム経験してるからもう演舞場はどこであろうと神席。
花道は一切見えないけど、ステージは全体が見える。そういえば龍太くんの舞台を見にきた時も正面上手寄りだったな。花道で何起こってるのか全く分からなかった記憶。でも私割と座高あるから、最強の猫背を正せばステージの前方も見えそう。

17:04 会場の雰囲気を目に焼き付けようとキョロキョロする。ふと2階席を見ると、黒い半畳くらいのステージがある。…待てよ。これ影山くんか横原くんの太鼓来るやつじゃねえか………?…装置あるもん、うわそうじゃんまじかよちょうど上から見えるじゃねえか!!!!とバルコニーの存在に気づく。

そしてソワソワしていたらあっという間に開演時間になる。

17:30 幕が上がった。

 

 


Overture

開演し、映画の海の映像と波の音が流れる。そして一人一人名前と顔写真が出てくる。

そしてスクリーンの向こうに、Snow Manが、いた。「Snow Man…おる…実在しとる…」っていう陳腐な感想しか出てこない。

 

ひらりと桜

ひかるくんの「春の踊りは、よぉいやさぁ〜!」を聞いて感無量。私は滝沢歌舞伎を本当に見てるんだ、と思った。
ひらりと桜は、とにかく踊ってる9人を1人ずつ見回してた。上からで足元がよく見えたから、花びらを蹴る佐久間くんのステップが見えてドキッとした。綺麗だった。映像だとステージ上の花弁を拾う仕草は見られないから、このタイミングで握ってるんだ、とか思いながら見てたら終わる。ピンクの桜も綺麗だったけど、青もとても幻想的だった。生で見ると、よりドカ桜ってマジでドカッとしてるんだ…と思った(語彙が薄い)。

One Heart

とにかく泣きそうだった。「僕らはひとりじゃない」ってメッセージが、個人的に1人で新しい場所で新生活をスタートさせた自分と重ねちゃってさらに泣きそうになる。みんな会場を見渡しながら歌っていたのがとても良かったな。涙で視界を滲ませたらもったいないと思って必死に耐えた。
ラウールくんは"苦しみ"といった表現がある歌詞割なんだけれども(詳しい歌詞は忘れちゃったごめん)、首を両手で抑えて苦しそうに歌っていて、とにかく胸を締め付けられた。このときの彼の心情を思うとさらに。
終わったあと、会場からはすすり泣く声が聞こえた。私も鼻啜っちゃった。

 

九剣士

ここでついにIMPACTorsが出てくる。全員が走ってきて、緑の色が入った映画と同じ衣装(JAEの人達とは異なってたから見つけやすい)。
冒頭のセリフの「血を欲すれば悪となり、涙を欲すれば善となる」的なニュアンスは映画と同じなんだけど、量が増えてて、IMPACTors全員一言ずつになってる。
個人的には特に椿くんと横原くんの言い回しにグッときた。椿くんは勢いがあり、同時にセリフに魂が乗ってる感じがした。そして私は横原くんのパフォーマンスを初めて生で見たのだけれども、とても深く響く声だった。横原くんの舞台での演技をたくさん見たいと思った。
基くんも発し方が悪役チックで、"九剣士を待ち受ける者"という表現が伝わってきた。
てかIMPACTors全員とてもカッコよかった。7人を初めて見た瞬間。あの心震えた感覚はずっと覚えていたいな。この7人がIMPACTorsなんだ、って思うと愛しさが溢れた。

その後Snow Manが続々と出てくるんだけれども、正直もうあっちこっちで戦いが起こってるからどこを見たらいいのか分からん!ここにおる全員推しなんだもん!どうすりゃいいんよ!?と。
でも映画のおかげか、どれが誰なのかは何となく分かったから追いやすかった。佐久間くんの二刀流カッコよかったなぁ…。
剣の音と動作を合わせなきゃいけないのとても難しいだろうし、よくあんな長い立ち回りを覚えてるなぁ、プロってすごいと思いながら見てた。戸板倒しは無し。音楽は映画と同じ(違う箇所あったらすみません)だったと思う。記憶が薄い割に剣のSEばかりやけに覚えている。
でも、めめラウが花道からステージに登場したところは結構鮮明に覚えてる。鮮烈!って感じがしたよ。
ラウールくんの殺陣を見られて良かった。映画の時よりさらにたくましく見えた。身体は大きくなってるし、流れるような所作と顔の使い方がカッコよかった。
そして、宮舘くんはやっぱり強かったな。一つ一つの動きに無駄がなくてハッキリしていて、職人だなと改めて思った。
佐久間くんは軽やかで、これまた強かった。トドメを刺したのちに刀を引き抜くシーンを見れて、絶対出ちゃいけない量のアドレナリンが出たと思う。
阿部くんの舌打ちはズルいよ。カッコよすぎるもん。新橋演舞場に響き渡る「チッ…」。降参だ。九剣士の圧勝です。

 

変面

映画とほぼ同じなんだけど、生で見るとより迫力があった。床に置いてある光を発するやつ(言い方)が眩しくて、ダンサーさんが手をかざすと光が揺れるのが神々しかった。
ダンサーさんの手に合わせてひかるくんが面を変える動きもあって、見惚れていたら終わる感じ。

 

Maybe

私は3階席で、あべふかの歌うシーンはステージ前方だったから見えなくて、早々に見るのを諦めた。その代わり、後ろのラウールくんを見ようと思って目をこらす。
スクリーン越しにラウールくんが見えたのだけれど、そこにあと1人黒い影が見えて。
あ、佐久間くんだ…って気づいた瞬間からほぼ記憶が無い。ほんっとに泣きそうだった。
ラウールくんが怪我をしたのでは、というレポを読んでいて実はめちゃくちゃめちゃくちゃ心配だったのだけれど(One Heartで苦しむ表現をする彼を見て胸が締め付けられたのはこの理由もある)、佐久間くんと踊っていた。2019の映像とはまた違う表現。2016のやつを振り起こししたんじゃないかって言われてたから確認したい。2人で手のひらを合わせたり、手を掴もうとして離したり、もうとにかく圧倒されて覚えていないのだけれど、ひたすらに綺麗だった。
とにかく二人の世界感が好きだと思った。

ラウールくんへ感じてしまっていた不安や心配の気持ちは、2人の舞の美しさで全て塗り替えられた。
「大丈夫かな」なんて心配しながら演目を見るなんて彼にとっては望んだ形ではないだろうから、できる限り何も考えずにラウールくんが今この瞬間だけ放つ表現を観たいと思いながら劇場に座っていたのだけれど、正直ひらりと桜の時からラウールくんばかり気になってしまっていた。笑えてるかな、踊りきれるかな、そんな不安は頭の片隅から消えなくて。ラウールくんはそう思って欲しくて踊っているわけじゃないし、全力でその時出せる力を出そうとした結果の表現だと思うから、そう思いたくないのに、"表現"に対してではなく、彼の体調への感想が一番最初に来てしまうのが申し訳なかった。
でもそんな観客の感情をどこかへ吹き飛ばそうとするかのように、彼はここまでのひらり、One Heart、九剣士、どの演目でも持てる力全てを使って輝いていた。言われなければ、怪我なんて分からないくらい。
この人は、"プロ"だ、と思った。
1公演1公演を、惰性ではなく丁寧に作ろうとしている姿が伝わってきて、もうそれだけで胸がいっぱいで、同時に締め付けられた。

だからこそ、Maybeに佐久間くんが現れたとき、私は救われた気持ちになった。
うまく踊れないくらいの怪我ってきっと相当で、本来ならば安静にするためにもステージに立つべきではない故障なのかもしれない。それでも座長として気力で立っているであろう彼を、隣で支える仲間がいて本当に良かったと思った。ラウールくんが抱えた大きすぎる荷物を、佐久間くんは優しく半分こしていた。
Grandeurのコピー、"ひとりじゃないって最強だ"、One Heartの「僕らはひとりじゃない」という言葉たちの姿を、私はこの演目で目にした。Snow Manは支え合って、高めあって、乗り越えていくグループなのだと、改めてそう思えた。
佐久間くんが、ラウールくんに向けられた過剰な視線を奪うように情熱的に踊っていて。反対にラウールくんは静という表現。
黒と白の対比もパフォーマンスと合っていて、「ああこの瞬間が一生終わらなければいいのに」と本気で思った。
このパフォーマンスの理由が彼らの本意ではなかったとしても、佐久間くんとラウールくん2人のコンテンポラリーの表現を見ることが出来て、本当に幸せだった。最高のMaybeだった。

そこからずっと、私はさくラウのMaybeに心囚われたままだ。衝撃が強すぎて2人の細やかな表現はもう上手く思い出せないのが惜しいけれども、あの時感じた驚きや嬉しさや少しばかりの胸の痛み、そして何よりも深い絆を見たことから来るとても柔らかなきもちは、深く深く心に残ってる。そしてこれからもきっとずっと。だからこの気持ちを大切にしたい。
頑張ってくれてありがとう。工夫して、価値を生み出してくれてありがとう。ステージに立ってくれているだけでこちらは胸を打たれるのに、美しいものを見せてくれてありがとう。

私が大好きな佐久間くんとラウールくんの表現をこの目で見られて、本当に本当に幸せだった。

 

(ここから、Maybeによってややふわふわとした気持ちのまま観劇した)

 

My Friend 

翔太くんの歌声が沁みたなぁ。とっても澄んでた。宮舘くんのフライングは、映画で見たときの感想に、「ふと冷静になった時に、なんで舘様は袖無のぴちぴち衣装で宇宙空間の中、謎の四角にぶら下がってるんだ?となる」とか書いてるけど、本物は全然違う。とにかく圧倒される。ありゃ人間のできる技じゃない。ハーネスをつけて飛ぶんじゃなくて、キューブでバランスをとり美しさをキープしていたのもう圧巻としか言いようがないよ。ずっと宙にいるんじゃなくてゆり組2人でダンスしてたところもあって、骨抜きにされたように見てた。

 

腹筋太鼓

2階バルコニーの横原くんの太鼓が近かった。とにかくカッコよかったし、腹筋割れてたのでは…?少なくともにょこはらではなかった。そして基くんはバキバキ(双眼鏡で見た)。全力で叩いてるのほんとにカッコよかった。
影山くんと横原くんが2人でバルコニーで出だしを担当してるんだけど、2人のリズムも声掛けも揃っていて震えた。よこかげ、陰と陽コンビ、これからどうなるのか楽しみなコンビ…。
そしてSHOCKでも思ったんだけど、太鼓ってやっぱり生の振動が重要な演目だなぁと思う。彼らの奏でる音によって身体が震える体験って、何物にも変え難いくらい尊い。痺れた。
メカ太鼓の感想は、もうなんか「とにかく回ってるな…」だった。めっちゃ回ってた。佐久間くんの背中の筋肉の美しさすごい。
唖然としていたら、腹筋太鼓は終わっていた。

そしてここでIMPACTorsのアクセントダンスが入る。
上裸ジャケットで現れた7人がスクリーンをバックにして踊る。2019みたいな感じ。プロジェクションマッピングで鮮やかな色が飛び交っていて、その映像とマッチしていた。
IMPACTorsのパフォーマンスを観られていることへの感動が大きすぎてあまりよく覚えていないのがこれまた惜しいけれども、みんな揃っていたし、何より覇気があった。グループとして踊る彼らは、日々強くなっている。ひたすらに感慨深かった。

 

Black Gold

花道が見えない席だったので佐久間くんの歌い出しの様子は把握出来なかった。その後とにかくカッコよかったことだけは覚えてるんだけど、ほんとに佐久間くんのダンスの記憶が無い。一人一人ライトに当てられながら踊り、確か最後ラウールくんは照明によってシルエットが浮かび上がって登場だったように思う。マジで記憶がほぼない。カッコよかったことだけは確か。

 

化粧

番頭として基くんと椿くんが登場して白塗りについて紹介。下に衣装着てるからピンクの番頭さんの法被の下からマゼンタの手袋が見えて軽率に泣きそうになるヲタク。
IMPACTorsへのアドバイスをお願いします、という日替わり恒例のゾーンなんだけど、この日は佐久間くん、ラウールくん、阿部くんだった。え、私が来ること見越してた?みたいな人選。

佐久間くんは名前を覚えてもらうために自己紹介して、という内容を。
椿くんは、前に佐久間くんが考えてあげた「僕は虎!つまりタイガ!椿泰我です!」を堂々と披露(会場拍手)。佐久間くんは椿くんが「佐久間くんが考えてくれたやつを…」と言ってた時点で「はっはっ!」と笑ってた。地声が聞こえたのシンプルにしんどかったし、椿くんの僕は虎!の自己紹介可愛くて大好きだから愛おしさで咽び泣きそうだった。
基くんは2番目。基くん定まった自己紹介ないのに2番目でええんか!?と思ったら案の定困ってる(可愛い)。
「おもち食べすぎてお肌もちもち!基俊介です」を激カワに披露(会場はやや困惑)(私は大拍手)。滑った…って拗ねてはけようとするのあまりに可愛すぎて目眩がした。「大橋くんごめん…」って言ってる基くんの言葉を聞いて初めて「あ。これプリンと同じ構文だ!?」ってなったくらいには基くんの可愛さにやられていた。そこに佐久間くんの「おもちしゅんすけ!」という声。ぶっ倒れなかった私を誰か褒めて欲しい。

次はラウールくん。Snow Manの近くにいる時、おはようございますって言われるのは気まずいですって話に。デビューの順番とかいろいろあるもんね。それにしてもラウが「おはようクソ、とかでいいです」みたいに言ってたのは笑っちゃったな。
そこで一旦やってみよう!となり、基くんがラウ役をやるって言うんだけど、椿くんはラウがあそこにいるんだから…と言っていてちょっとごちゃつく。その後基くんが「お化粧中だから…」と言い、結局ラウ役をやることに。しかし、基くんは謎のダンスを踊り(ラウになりきってた基くん可愛かった)、椿くんは基くん側から挨拶が来ると思ったのか上手く噛み合わず。変な空気になり、ひたすら焦るつばもと(このくだり、文字での説明が難しい)。
それを上から見ていた康二くんに「関ジャニ∞の横山くんがおったら怒られてたで!」と言われる。フォローしてあげる康二くんの優しさに触れて天を仰いだヲタク私。
もう次行こう!次!と焦りながら進めるつばもと。最後に阿部くんの「僕らが言われていた『自分が主役のつもりで舞台に立て』という言葉を共有させて頂きます(※ニュアンス)」という文を紹介。椿くんが、「頂きます」っていうのが阿部くんらしいよねと言ってた。私もそう思ったよ。素敵だよね。
ここらで拍子木の音がなり、お話終了の合図。深澤くんにこういうときは急がないと!みたいなことを言われる。
拍子木に焦らされる中、椿くんはそれスノの番宣も忘れない。明日のお昼からです!と伝えると、深澤くんがIMPACTorsも見てな!みたいなことを言ってた。深澤くん結構喋ってくれる。嬉しい。
そしてIMPACTorsが登場して、位置につくと深澤くんが「基!深澤の良いところ(尊敬してるところだったかも)3つ言って。」と振る。私、また倒れそうになる。しっかり悩んで何も出さない基くん。会場は笑いに包まれ、深澤くんは「おい!」とつっこむ。でも、すぐに「それで正解♡(だったかな…)」みたいなこと言ってた。確かにそれが正解の流れだと思ったし、悩んでる(風の)基くんの姿可愛かったな。深澤くんの尊敬するところなんてMCのこととか諸々話してたことあるし、体育会TVでの「尊敬する先輩」欄は深澤くんだった基くん。いいところなんて秒で出てくるだろうに、流れを読んだの素晴らしい。

あとね、化粧中ラウが深澤くんに何度も何か笑顔で話していたのが可愛かったし、ほっとした。ラウ、笑顔見せてくれてありがとうね。嬉しかったよ。

そしてWild Fireの紹介。
ひかるくんの振付です。サビの動きに注目してご覧下さい、みたいなことを言ってた。
心臓の鼓動が早くなる。IMPACTorsのパフォーマンスが、始まる。

 

Wild Fire

IMPACTorsが、IMPACTorsのパフォーマンスが生で見られた。私が大好きで、ずっと7人でいて欲しいと願った7人が、IMPACTorsとして、2個目のオリジナル曲を、しかもひかるくんの振り付けで踊っていた。「メラメラメラ」という歌詞で終わった気がするんだけど(記憶が曖昧)、IMPACTorsがこれから進む道への熱量を感じる曲だった。すごく一体感があって、7人はグループなんだなぁ…って思うだけで感無量だった。とにかくカッコよかった。
特に基くんのダンスがひかるくんの振りに合ってるなぁ…って思った。贔屓目もあるかもしれないけど、そう見えたよ。ひかるくんの想いをちゃんと載せて踊ろうとしてる7人が見られて、すっっっごく幸せだった。
最初らへん影横が出るところがあるんだけど、2人が並ぶと迫力と説得力があったな。新くんのセンターはどんどん貫禄を増していく。
あと、サビの振り付けかどうかは忘れちゃったけど、右手と左手両方の親指と人差し指を上げて並べて「W」みたいにしてた振りは何を意味してたのだろう…(3階席かつ記憶がほぼぶっ飛んでるので違うかもしれないけど)。
少クラでよく見せて欲しいし、ひかるくんに振り付けについて詳しく聞きたいなぁと思った。
一瞬で終わっちゃったな。

 

男と女の舞

阿部くんが現れる。綺麗だった。見惚れちゃうくらい。そして目黒くんが現れる。渡辺くんと佐久間くんは確か花道から現れるんだけど、「だーれだ」のやつはステージ上でやってくれた。映画よりさらに色っぽくなってて、「さく姫、結婚して…」の気持ちは強くなる一方。
3階席から見るめめあべのキスシーンはドキドキしたな…。目黒くんの後頭部と阿部くんの頭が見えて、会場中が息を飲んでいたと思う。
さく姫は圧巻としかいいようがない。佐久間くんはどこまでも麗しい。
これもほぼ記憶が無い。必死に4人を見つめていたら終わっていた。

 

五右衛門

ふかラウが2階席バルコニーから弓矢を放つ。近かったな。そこから五右衛門が始まるのだけれど、とにかくひかるくんの存在感。迫力が凄かった。
基くんは最初側転した中にいた気がするけど違うかな。五右衛門はちょっと見つけにくくて、必死に基くんを探した。持ってる棒(名前が分からない…)をステージにドンと叩きつけたり、五右衛門に向かっていったりとステージ上を動き回っていた。
刀投げの緊張感は想像以上で、会場中がしんと静まりかえる。花道からだから宮舘くんの様子は一切見えなかったのだけれど、少し動かした刀の音が響くくらい。見事成功して、拍手が巻き起こる。あと、初めて大向うを生で聞けて嬉しかった。

そこから映画のダイジェスト映像が流れる。

 

組曲

ラウールくんはいなかった。ほっとする気持ちが一番で、とにかく休んでくれと願わずにはいられなかった。
雨が降り注ぐ中、演者たちはひたすら踊る。感想を上手く言葉にできないのだけれど、"迫力に圧倒されて、ぼーっとしてしまう"という感覚だった。この瞬間を覚えておきたいと思うのに、あまりにも力強くて美しくて、私の脳の海馬が仕事をしない。3階席でステージ全体が見回せたから、全員の表現をしっかり見た事だけは覚えてる。最後の佐久間くんが飛ぶシーン、IMPACTorsの何人かが土台になるのだけれども、素早い土台作りに的確な佐久間くんのジャンプに惚れ惚れした。
そこから全員が倒れて、しばらく雨に降られる。
そして、花鳥風月。

 

花鳥風月

ラウールくんが現れた。スっと位置に立ち、踊り始めるラウールくんは綺麗で、目が離せなかった。
花鳥風月ももうあんまり覚えてない。ただ綺麗で、一生懸命な彼らを見ることが出来て幸せだなぁと思った。そして、終わらないで、と強く願った。この瞬間が永遠になればいいと本気で祈った。
私は観劇前、彼らの姿を目に焼き付けて記憶していようと思っていたのだけれど、それは到底無理な話だった。いくら「覚えておきたい」と考えたとしても、そのときに受けた衝撃や巻き起こる感情が脳の全てを支配するから。言語化出来ないほど荒くて大きな感情だったり、反対に苦しくなるほどの感動だったりで、いっぱいいっぱいになる。
1幕の幕が下り「滝沢歌舞伎ZERO」という文字が出たとき、呆然としながらその文字を見つめた。
沸き起こる様々な感情へ一様に名前は付けられないのだけれども、最も近しいものを挙げるとするならば、やはり"感動"だったと思う。

 

 

鼠小僧

始まる前から会場では、ヒュ〜…と風の音だったり何かしらの音が鳴ってる。そしてスクリーンにタイトルが浮かび上がり、2幕がスタート。
まずはお葬式のシーン。お丸さんが飛沫防止のシールドを手に持って登場。「もっと笑っていいのよ!」みたいなこと言ってて会場は笑っちゃう。でも「緊張してるのよ」みたいなこと言ってて、深澤くん…となった。
木魚の音がなぜか「とん、とん、とん、ちーん」みたいな感じで等間隔で音が違うところがあって、そこで江戸の街の人達はズッコケるというムーブが。千鳥足ではける基くん可愛かった。
影山くんと基くんが2019と同じセリフを言うのだけれど(新くんがやってたところを基くんがやってる)、2人ともめっちゃくちゃ上手くなってた。自然な言い回しで、とにかく感動した。いま生きの経験がすごく活きてたんじゃないかな。短いながらもセリフの波の作り方とか表情とかを見てると、進化が止まらないなぁ…ってしみじみと思った。
あべぞうはまさかの死別。あべぞう、お前、死んだんか………。

新吉親分は花道であまりよく見えず。阿部くんは新たに日和見安兵衛を就任(就任?)。徳俵さんの口癖を真似しつつあたふたするどう考えても頼りなさそうな日和見安兵衛。アオハルしたいらしい。なんやねんアオハルって(可愛い)。
宮舘くんは「ダテサマ」に。滝沢くん、阿部くんにセリフを与えたかったのか、それとも舘さんの犬が見たかったのか…。舘様すんげえ高貴な犬だった。あともう少し後でダテサマが2階席で何かをを発するところがあるのだけれど、3階席の方をずっと見てくれる。あ、私と目が合いました(自意識過剰オタクモード発動)。

新くんは映画同様こそ泥の役。静けさにある不気味さを感じて震えた。双眼鏡覗けばよかったなぁ。演者がそれぞれどこから登場するか分からなくて、見落としたくなくて使わなかったんだよな。新くんの細かい表情が気になるので、もし映像化したらしっかり見たい。

黒影組は、とにかくおどろおどろしいというか、血なまぐささが増していた。康二くんは声を震わせながらセリフを言っていて、2019とも2020ともまた違う言い回しだった。あの発声は官兵衛だからこそ出来るものだと思うし、官兵衛に当てるからこそ怖かった。半兵衛はより強弱があったように思う。そして以蔵。またラウールくんは進化していた。これまでとはやや違い、以蔵は官兵衛と半兵衛のやり方に最初から疑問を持っている。声は低くあるものの最初から割と強く言っていて、以蔵の感情が分かりやすかった。腰に付けた小春の手ぬぐいを手に取り、仕返しがしたいのなら…と話す官兵衛へ向ける視線は敵対心のようにも見えた。

団子屋のシーン。
ここでだ、よこみながあったんだ。奏くんの肩に手を置いてそこに体重を少し乗せる横原くん。嘘だろ、そんなよこみながあるのかよと固まってしまった。何を演じていたんだい?教えてくれよよこみな!!
そして相変わらず言葉なしの演技が巧みな基くん。瓦版の影山くんが来たところで紙を貰おうとする仕草や新吉親分に2代目就任を勧める表情などとにかく可愛いのなんの。はぁ〜可愛い。
ダテサマが瓦版を持ってくるんだけど、あの舘様が四足歩行する衝撃がエグくて、笑顔を浮かべる姿に神々しささえ感じた。宮舘涼太の可能性無限大すぎるだろ。

金さん銀さんはもはや安定感さえ生まれてる。登場は花道だからマジ何にも見えなくてピエンだったけれど(突然ギャルで話すな)、「えぇ〜上がるのぉ〜!!すごみぃ〜〜!!」って金さんギャルだった。
そんで「今年は犬なの猫なのどっちなの〜!」からの「肉まんあんまん耳があったかい〜♪」を入れてくる金さん。会場の拍手に嬉しそう。可愛い。
あと銀さんが去ろうとしたところで「チョマテヨ(超絶イケボ)」を発動する金さん。それに笑っちゃって「らんがく(震え声)!」の銀さん。
「お兄ちゃぁん…」のくだりも生で見れて、金さん銀さん最高だった。

黒影組の会話が、今回は2階席バルコニーに康二くんと目黒くん、ステージにラウールくんという立ち位置で行われた。不気味だったし、迫力があった。康二くん近かったな…。3階席上手側の正面は、花道が見えない代わりに2階席バルコニーの出来事がよく見えるから良かった。

日和見安兵衛を責めるIMPACTors(新くんはこそ泥役なのでいない)めちゃくちゃ可愛かったし、それにキレる日和見安兵衛がそれスノの阿部ちゃんブチ切れパターンのやつで沸いた。でも阿部ちゃんやっぱりポンコツ感が溢れてて、安兵衛とても愛らしい。阿部くん責めてる飛脚の基くん激烈可愛かった。

新吉親分が鼠を継ぐか迷うシーン。屋根に座っている。
お丸さんとダテサマがやって来て、あの一連のセリフを。お丸さんの「江戸の町は死んでしまう!」の言い回しすごく好きだったな。思いが詰まってて素敵だった。ダテサマの鳴き声は愛らしかった。
そして新吉親分のターンになると、ステージは回り、前方の透けているスクリーン(なんと言えばいいのか分からない)に月が大きく映し出される。後ろの別の屋根には以蔵がいて、「江戸を食いつくそうという官兵衛と…」のセリフ。以蔵は足を組んでいたように見えたな。ここでもう、とうに以蔵の答えは出ていて、映画とはまた違う形の屋根上のシーンが見れた。

金さん銀さんの辻斬りに襲われてくださいと言われているような夜道のシーン、お墓があった。説明チックに言う銀さんにちょっとツッコむ金さん。そして黒影組が登場すると、「いのいのいのいのいのいのいのちもですか!」って「いの」が増えてた。6回くらい「いの」言ってた気がする。
そして官兵衛半兵衛が襲ってくるところはゾクゾクした。

今回は決戦の場所が桜が咲いている場所。名前は忘れたんだけれども、戦う時に水じゃなくて桜が舞う。もはや桜でよく見えない時がある。舞台装置も異なり、段差がついていて口の形みたいになってる。そして回る。
覚えているところを順不同で雑然と書きなぐっていく。
装置の中には街のセットがあって、ほうきで掃き掃除してるお丸さんと戦ってる人達が遭遇する。お丸さん、やっぱ強い。あと、お丸さんに上を越してもらうべく転がっていく基くん、めっちゃJrしてる…と感動。
金さん銀さんも、ふらつくのにやっぱ強い。それでだ。銀さんが戦闘シーンで突き飛ばすの大河ちゃんなのでは説。よく見えなかったけどあれはがちゃんに見えた。なべがちゃ親衛隊としてめちゃくちゃ沸いた。がちゃん、良かったねぇ(涙)。
日和見安兵衛、突然明日の天気を振られる。「明日の天気は、晴れ!」で見得を切る面々。晴れバージョンが見れて嬉しい。
あと下にいたダテサマが上に上がるときに阿部くんに手を引いてもらうところ、宮舘くんは手を引いてもらわなくても上がれそうだったけど(笑)、やっぱりちょっとグッときた。そして装置に乗っておしりフリフリしながらはけていくダテサマ。ハートのおしり可愛い…。どこまでも爪痕を残すお犬様なこと…。
新吉親分が装置に上がる時、IMPACTorsたちが戸板を持ってて、何するんだろう…と思ってたら戸板バッタンのときの形を1つ作ってた。戸板バッタンここで来たか!!と驚いた。その戸板に乗って装置の上に乗る新吉親分スマートでかっこよかった。
以蔵が官兵衛に新吉親分を切らされるところ、前は痺れを切らして半兵衛が刀を構えたけど、今回は以蔵と新吉親分は装置の上にいたから恐らく新くんが新吉に斬りかかってた。それを守る以蔵。「鼠の夢、俺も乗ったぁ!」のところ、とっても感動した。
本来ならば以蔵が竹梯子に乗るのだけれども、新吉親分が1人で乗る。その下で殺陣をする以蔵。2人は梯子が動く時アイコンタクトしていたように見えて、いわラウの熱い関係性を見た。
小判を降らせるのは新吉親分。小判をしっかり持って、決意したかのように投げる。鼠の跡を継いだ新吉親分は逞しかった。

とにかく目が足りない。あらゆるところで気になることが起こってる。きっと10回見ても足りないだろう。
夢小判が舞う新橋演舞場を見て、「ああ私は滝沢歌舞伎を本当に観劇したんだ」と感慨に耽った。

 

WITH LOVE

曲の前のひかるくんの言葉で、「後輩たちに継いでいかなければなりません」という言葉があって。それはきっとIMPACTorsなんだろうし、今回少しばかり出番が増えた彼らに思いを馳せながら聞いていた。
桜がたくさん乗ったステージの上で、Snow Manが歌うWITH LOVEは美しかった。透き通っていて、真っ直ぐで、心の奥底に届くようなパフォーマンスだった。
渡辺くんの心を込めて歌う声は特に沁みたな。やっぱり翔太くんの届ける歌が好きだ。

朗らかに最後の演目までやり抜く演者の皆さんを見て、感謝の気持ちが止まらなかった。素敵な舞台を見せて貰えたことは、私の一生の宝物だ。
名前紹介で、「IMPACTors」という文字を背負って礼をした7人を見て、心の底から嬉しかった。滝沢歌舞伎2019から始まり、激動の2020年を7人で乗り越えて掴んだ2021。IMPACTorsが、こうやって7人でパフォーマンスしたところを実際に見られて本当に良かった。
そして、Snow Man
座長という重い責任のある役割を経て、きっとこれからも9人で手を取り合って乗り越えていくであろう彼らが眩しかった。見据える先はどんな場所なのだろうかと考えるだけでワクワクした。不安や辛いこと、苦しいこと沢山あると思うけれども、あらゆる困難も9人だったら乗り越えていけると改めて思った。
三方礼をし始めてすぐにスタンディングオベーションをした。私はこれまでは基本的に周りを見て立つタイプだったのだけれども、今回は周りがどうであれ絶対に立ちたかった。今日の公演を乗り越えた彼らに、自分が出来る精一杯の感謝を伝えたかった。

そしてラスト。フライングで浮かび上がっていくSnow Manと下で踊るIMPACTors全員を見渡して、全ての演者に拍手を送って、閉じていく幕を見つめた。
こうして、私の初めての滝沢歌舞伎は終わった。

 

総括

正直、あまり覚えていない。いや、覚えていないというのも語弊があるかもしれない。確かにシーンや表情の映像的な記憶はもうほぼ無いのだけれど、こぼれ落ちてしまうほどに大きな感情が全身に広がる感覚みたいなものは、はっきりと覚えている。
衝撃や感動、その他の言葉に上手く表せない感情がひしめき合って脳の働きが記憶能力まで回っていなかったのだと思う。これが"圧倒される"ということなのかもしれない。

大好きなSnow ManとIMPACTorsが作り上げた舞台を観られて幸せだった。Snow Manがデビューしてから初めて、そしてIMPACTorsがIMPACTorsになって初めてお客さんの前に立ったタイミングを見られてよかった。

タイトルにも付けているけれども、私が演舞場を出る時に私が真っ先に思ったのは、
桃源郷という場所があるならば、きっとこんな景色なんだろう」
ということだ。
それくらい美しくて、夢のような一瞬だった。本当は夢だったんじゃないか?と思うのだけれども、手元のチケットを眺めれば私は確かにあの場所にいたと分かる。

つくづく私は運がいい。
電話が繋がったばかりか、3階席ではあるものの正面の座席を取れた。本意では無いにしろ、佐久間くんとラウールくんのコンテンポラリーを見られた。あべさくラウという私信すぎるトリオのアドバイス(佐久間くんの場合は無茶ぶり)のタイミングで、かつ佐久間くんのマイクを通さない笑い声と基くんの自己紹介を聞けた。
なんてラッキーなやつだろうか。

私は春から新生活を始めたばかりで、不安だらけだ。これからたくさん辛いことがあると思うし、苦しい涙も流すと思う。
そんなときに、あの桃源郷を思い出したい。
きっと覚えてないことが多くて景色は鮮明には思い浮かばないだろうけど、それでも、あの瞬間に感じた感動は私の力になると思う。彼らが必死に困難を乗り越えて作る、眩い輝きは、鮮やかな煌めきは、私が生きる理由になる。
あんな素敵な舞台というお仕事を見てしまったら、私も自分の仕事を頑張るしかない。彼らに負けないように、どこかの誰かに対してきちんと価値を提供できるようにならなきゃ失礼だと思う。早く一人前になれるように全力で頑張って、彼らのように人を想って生きていたい。

今日まで生きててよかったな。生きてたら絶対会えるから!って佐久間くんの言葉は本当だった。
つらい時は、何度でもこの文を読み返してこの日を思い出す。
私が見つめたあの輝きは夢なんかじゃない。今日の私が保証するから。

夢小判の煌めきを胸に抱いて、また明日も生きようと、そう強く思っている。