雪、ときどき嵐

アイドルが好きだ。Twitterはコチラ→@yu_yamiiii

Snow Manのパフォーマンスは、麻薬みたいだと思う。



先日放送されたCDTVライブ!ライブ!


Snow ManはKISSIN' MY LIPSを披露した。




冗談ではなく、本当に毎日20回くらい見ている。








説明し、謝罪し、決意を述べる深澤くん。揃った礼をする8人。



前にお辞儀がどうのこうのと言われたあと、そんなことで何か言われてたまるかと言わんばかりに全員深深と礼をするようになったことをふと思い出した。


私はSnow Manの礼儀を重んじる雰囲気や、何かあればすぐに全員で改善するという仕事への姿勢と熱意が好きだ。



皆の姿を見るまで少し不安だったけれども、やっぱり私は確かにSnow Manが好きだ。


テレビ番組の貴重な時間を使って、BGMを全て消して謝る機会を貰える環境でよかったとも思った。

見るだけで苦しかったけれども、苦しかったけど、それさえも彼らの糧になるだろうと思った。


過去の変えられない事実を、ただ1つ変えるのは未来でしかないんだなと改めて実感した。



始まったD.D.。

1人足りない。この数ヶ月、あらゆる場所で見続けたいつものD.D.に慣れていた私は、どうしても脳内処理が追いつかなかった。



ここの歌割りがこう、とか考える頭も回らなかった。ただひたすら違和感を咀嚼することに必死だった。



固い。

バキバキと関節が鳴る音が聞こえそうなくらい固かった。


デビューして間もない彼らが背負うには大きすぎるような力を、8人でどうにか分散させて背負っているように見えた。


目にも口元にも指先にも力が入っていた。


初披露のときとは、また違う力がそこにあった。


最近は彼らもデビュー曲のパフォーマンスに慣れて程よい抜けみたいなものが見えていたから、尚更感じたのだと思う。



彼らの背負うものと、中に渦巻く感情がいかなるものなのかは分からない。

怒りなのかもしれないし、喪失感なのかもしれない。




しがないファンに分かったことは、ただ1つしかなかった。




彼らの背負う"決意"だけ。




私はD.D.を見ながら、8人の全身から放つ決意を、混乱する頭でなんとか受け止めることしか出来なかった。







そうしてDiorの説明が挟まれ、KISSIN' MY LIPSが始まる。





最初の数秒見ただけで、「あ、ヤバい」と思った。




不安から1人で見ることができず、友人にLINEをしながら見ていたのだが、私は日本語という日本語を送ることさえ出来なくなったから。





椅子がある。

Diorの広告にあったピンクの星だ。

特注だな。


そんな訳の分からない考えを巡らしながら、テレビ画面の中の8人を追いかけた。




右手を上げて座る。

揃った振り。


滑らかだ。


ラウちゃん、セクシーすぎるよ。

16歳の色気じゃないよ。



椅子をクルクルと1列で回す。

揃っている。

 

美しい。



練習たくさんたくさんしたんだろうな。

初披露だもんな。


フォーメーション、クルクル変わるんだな。

指先の端っこまで神経を集中させてる。


細かい。一つ一つに意味があるように見える。




ああ。

なんかこの振り付け、ひかるくんっぽいな。


回らない頭で、なんとなくそう思った。




とにかく圧倒されっぱなしで。




そしてトドメを刺される。


佐久間くん、ラップのところカッコよすぎるよ。

世界を全て手に入れに行く者の表情してる。


ピンクという彼の色で染められた空間で、艷めいて美しく煌めく佐久間くんに、私は殺された。





脳内が大混乱したまま、曲は終わった。




デビューして間もないアイドルとは思えないほど、深くて厚みのあるパフォーマンスだった。








私はSnow Manの混沌とした表現が好きだ。



綺麗に揃っていながら、全員の身体の使い方が微妙に違う。


素人なのでダンスの技術とかは全く分からない。だから、感覚の話だ。


それは、一人一人が積み上げてきた経験から来るパフォーマンスへの咀嚼なんだと思う。

ある種の癖というか。




Snow Manは、真っ白じゃない。



これまでの長い歴の中で、幾度も暗闇の中に放たれ、腐ったり、唇を噛んだりしたはずだ。


私には分からないことだけども。きっとそうなんだと思う。



それでも、擦りむいたり時には流血したりしながら少しずつ進んできたという蓄積が、彼らのパフォーマンスには確かに存在する。

血痕さえも、ボロボロの戦闘着さえも彼らの武器だと言うように。



過去に見てきた暗闇を目の奥に宿しながら、9人が揃い、その先の僅かな光を掴み取ろうと必死にもがいた。



そして今、1つの目的地に到達して、そのまた先の、次は形も分からない光を探す旅に出た。




全員がずっと同じ場所にいたわけではないけれど、だからこそ、それぞれが見てきた形の違う暗闇や光が混じり合い、魅力的になるんだと思う。



そんな混沌とした彼らの姿は、危険なまでに美しい。




KISSIN' MY LIPSは、確かにその混沌たる美しさが表れていたように思った。


彼らにしかできない柔らかさと危うさをまとったパフォーマンスだった。



麻薬みたいだ。そう思った。




これでまだ完全な完成形じゃないんだ。

怖いくらいだな。





そんな中で、このあとは嵐です!と言われるものだから「ちょっと待ってくれ」と声を出さずにはいられなかった。(私は嵐ファンでもある)







もう嵐以外好きになるグループはないと思った。

一応10年以上、一通りデビュー組のジャニーズを見てきた上で、嵐以外なかったから。

ジャニーズカウントダウンとかも見なくなるのかな、とぼんやり2021年を想像した。



そんな私が好きになったSnow Manは、恐ろしい沼だと思う。


惹きこみ、引きずり込む9人だ。




まだ荒削りで、危うくて、不安定で。

それでも一生懸命な9人が大好きだ。



毎日狂ったようにKISSIN' MY LIPSの映像を見ながら、何度でも思う。



固く握った9人の手を、どうか離さないで。

永遠なんてワガママは言わないけど、20年くらいは繋いでいてくれたら嬉しい(いや20年もかなりワガママだ)。




信じてるよ。Snow Man。大好きだよ。





完成形が見られる日を待ちながら、私は何度でもこの日のパフォーマンスを見返す。